風の村花日記

二分脊椎症協会総会&今日の花

 今日は午後から二分脊椎症協会千葉支部の定期総会があった。
同協会は会員95人の小さな組織だ。今日は、総会のあとに、千葉県子供病院泌尿器科の先生による「二分脊椎症患児の排尿管理」についての講演会が行なわれた。
 二分脊椎症は先天性の脊髄障害で、程度の差が大きいが、排尿、排便、下肢機能障害が伴うことが多い。先生によると顕在型障害と潜在型障害があり、顕在型は腰の部分に明らかな奇形を伴って生まれるので、誕生後数日以内に手術する。しかし、潜在型は、小さなえくぼのようなくぼみがある程度なので、数年後に排尿、排便などの異常が生じて初めて気づくことが多いという。
 私が、まさにそうだった。小学生くらいになり、ウンチをもらしたり、おねしょをするようになった。初めは「だらしない」としかられたが、徐々にひどくなり、親もこれは何か病気なのではないかと考え始めた。すでに小学校の高学年になっていた。
 現在では排尿障害への対応は導尿という方法をとるのが一般的だ。1日に数回、膀胱に自分で管を入れて尿を出す。講演後、先生に聞いてみると、この方法が日本に導入されたのは1972~3年だったとのこと、私はその少し前、1969年に回腸導管という手術を受けた。先生によると、回腸導管は、手術後に腎臓機能が悪化する危険性が高いことがわかり、現在ではほとんど行なわれていないという。
 医療というのは日進月歩で、昨日までは不治の病だったものが、新薬が発見されたり、画期的な治療方法が発明されることが少なくない。私の場合も、生まれるのが少し遅かったら、透析にまでなることはなかったかもしれないなあと思う。
 しかし、だからといって、そうだったら良かったと思うわけではない。生まれてから現在までに経験したすべてのことが奇跡のような瞬間の積み重ねで、そのどれが欠けても今の自分はない。だから、「もっとこうだったら…」「ああすればよかったかも…」と昔を振り返ることには何の意味もないと思う。
 回腸導管の人口肛門も、下肢障害も人工透析も、みんな、私が私である大切な要素だから。

 そんなわけで、午前中に風の村に行って花入れをしてきた。
ちょうど、韓国からのお客さんが見学に来ていた。生活クラブ生協千葉と姉妹提携しているドゥレ生協の人たちだ。午後の総会に間に合うように大急ぎで生けたので、かなり雑かも。
 
 
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先週のカサブランカを間引いて、それに新たに赤紫の百合を足した。花止めに、例のヤシの皮を使った。
辻口君が、後ろの窓のカーテンを引いて写してくれたので、明るくいい感じの写真になった。

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バラ、アスチルベ、ブバリエ、レザーファン、それと、細長いものが突き出ているのが見えますか。ぜんまいです。

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ピンクのデルフィニュームとマトリカリア、それとアスパラの葉。

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芍薬です。
by toruikeda | 2010-04-17 22:32
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社会福祉法人生活クラブ理事長の日記

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